2025年8月13日
株式会社IDY(本社:東京都千代田区 代表取締役 本田和明、以下 「IDY」)は、ローカル5G向け高利得アンテナ iAN263-L5Gを開発し、2025年9月より販売を開始いたします。 従来の5G向け広帯域モデルiAN262-5GS6からローカル5Gで使用するバンドに特化し、Peak Gainで4dB以上、Average Gainで3dB以上の高利得を実現※しています。
【背景】
近年、5GのSub-6帯(3.4~4.9GHz)は広帯域を活かした大容量通信を可能にする一方、低周波数帯と比べ電波の減衰が大きく、建物内部や広域敷地での安定した通信確保に課題がありました。従来の端末送信出力は23dBmに制限されており、基地局から距離のある場所や、工場・物流拠点・港湾など電波条件の厳しい環境では、上り回線の品質確保が難しいケースが指摘されていました。
こうした課題を解消し、産業利用を含む5Gのカバレッジ拡大を図るため、総務省は国際標準の動向(3GPP Release 17におけるHPUE規定)を踏まえて制度を見直し、2024年9月30日付で端末出力の上限を29dBm(約800mW)へ引き上げる省令改正を施行しました。
この変更により、従来比で約4倍に相当する送信電力が利用可能となり、ローカル5Gの導入現場において、屋内外を問わず通信の信頼性を高めることが可能になります。また、国際的な端末開発との整合性も確保され、幅広いユースケースでの5G活用が一層促進されることが期待されています。
【特徴】
ローカル5G向け高利得アンテナiAN263-L5Gは、5G Sub6-HPUE(HPUE: High Power User Equipment)非対応機器(PC3:Power Class 3)でも高いEIRPを実現する防水仕様のアンテナです。バスタブ構造によりIP56の防水性能を持ち、MIMO化された機器向けにアンテナ2本を1つのケースに収めています。また、従来の広帯域モデルiAN262-5GS6と比べ、Peak Gainで4dB以上、Average Gainで3dB以上の高利得を実現※しました。
【外観】
【3D RadiationパターンおよびPeak Gain】
【製品仕様】
製品ページ : ローカル5G向けIP56対応 高利得アンテナ iAN263-L5G/
※ iAN262-5GS6とBand n79において比較
以上